マイケル・モーパーゴ作。
原題は、L isten to the Moon。
『月にハミング』なんて、よく訳したなあ。
こっちの方がピッタリだ。
お父さんとの約束は、ずっと心の中に忘れずに残し続けてたんだな。
無人島で見つかった女の子は、言葉を喋れないので、人魚だとからかわれたり、ドイツ人だと憎しみの目で見られたりした。
ようやくモーツァルトの曲をピアノで弾けるようになったら、敵国の作曲家だからと嫌味を言われる。日本と変わらない。
イギリスの西の果てランドエンズ岬からさらに西のシリー諸島で見つかった人魚と噂された少女のなぞが、衝撃的に明かされていく。
ルシタニア号がUボートによる魚雷攻撃で沈む。
漂流して生死を彷徨うシーンは、息を詰めて読んだ。
103ページあたりで、メリーがルーシーなんだとハッとさせられる。