木暮正夫さん作。
主人公は、小学5年生。
昭和25年頃の前橋が舞台。
前橋は何度か行ったことがあり、JR前橋駅と上毛電鉄の中央前橋駅の間はウロチョロした。
高いビルがある都会だったけど、少し目を遠くに向ければ赤城山がでんと鎮座していてびっくりした。
朝日に照らされてこんなに綺麗なのに、誰も騒ぎ立てたりしないのにまたびっくりした。
土地の人にはいつもの当たり前の景色だったのだろう。
主人公昭夫の父はラジオの修理を生業にし、昭夫もお金を稼ぐためにウサギを飼おうとしたり、アイスキャンディ売りをしようとしたりする。
母は大きいお腹を抱えて、遅くまで繕い物をしていた。
弟が3人、やがて妹が生まれる。
大変だけど、これから豊かな時代を迎えようとする少しまえの物語でした。