わるいのはいつもわたし?
キャシー・キャシディー作。
イギリスのベストセラー作家。
この本が初邦訳らしい。
主人公は、両親の離婚で荒れている。
どこの学校に行っても問題を起こす。
ロンドンの学校を五つもたらい回しにされた。
手に負えなくなったスカーレットを、ママは別れたパパのところへやってしまう。
すぐには帰ってこれないアイルランドの田舎町へ。
パパは再婚相手のクレアとその娘のホリーと暮らしている。
クレアが妊娠しているのを知って、スカーレットの気持ちはますます荒れる。
新しいアイルランドの学校でも、意地悪な物言いをやめず、机を蹴り倒したり窓から飛び出したりする。
全てのことに理由があるんだけど、それは読者にしか分からない。
妹の鼻にピアスの穴を開けようとして怪我させてしまったあたりから、少しずつ変わって行く。
雷が鳴る中、屋根裏部屋に梯子で上ったクレアが足を滑らせる。
パパとホリーは出かけていて誰もいない。停電で電話もつながらず、外は嵐。
田舎の家で、隣の家も何キロも離れている。
いったいどこまでわるいことが続くのだろうと思った。
ぐちゃぐちゃになってしまった心を、辛抱強く立ち直らせてくれる一冊です。