全編ニッケルの手紙で構成されている。
相手はウィーンのクラスメイト、フェーリスク。
ニッケルは、両親に勧められてイギリスのシェフィールドにきている。
夏休みの間、入院しているおばあちゃんの付き添いをするため。
その病院は、回復の見込みのないがん患者のための病院だった。
人手が足りないので、ほかの患者さんの面倒もみることになる。
3分の2くらいまでは重苦しかった。
じぶんと同じくらいの歳の子も死んでいく。
どう対応していいのか分からない。
そんな思いを手紙に吐き出す。
面と向かっては言えないことも、手紙にすると伝えることができる。
言葉にすると考えることができる。
逃げられないだけに、考えがまとまらずににっちもさっちも行かなくなることもあるんですけどね。
人が死ぬことをどう受け止めたらいいのか、考えさせてくれる一冊でした。