林竹二さんは、宮城教育大の学長をされた方。
大学の封鎖をめぐって、学生たちと話し合うために二度も封鎖棟に入られた。
その経過や教授会への報告、卒業式や入学式・大学祭に寄せての文章で、この本は構成されている。
それから、国立大学協会のあり方に関する文書、大学改革についての基本方針なども収められている。
読んでみて感じたのは、潔さだ。
相手の話に耳を傾け、正しいと思ったら権力にも立ち向かっていく人だ。
大学の自主性を重んじ、機動隊を入れることには最後まで抵抗した。
学ぶということは、役に立つか立たないかは別にして、真実を極めていくこと。
そして、それに従って行動すること。
この人の考えや行動から、多くを学びたい。