有沢佳映さん作。
アナザー修学旅行の作者だ。
小学校の集団登校の毎日の朝の様子が、ユッキーことオレの視点で描かれている。
南雲町2班のオレの班の班長はかさねちゃんだ。
かさねちゃんという名前がいいですね。
でも、お化けの名前でもあるらしい。
かさねちゃんは、なんでも知っている頼りになる班長。
オレは副班で一番後ろを歩く。
他の班と違うところは、リュウセイとミツがいること。
ミツはすぐパニックになる一年生で、リュウセイは後ろ頭を触られると暴れだす。
太郎と次郎は、市営住宅中に聞こえる大声で話すうるさい兄弟。
4年生の生意気なマユカの存在も大きい。
オレの悩みは、来年かさねちゃんがいなくなったら、この班はどうなるかということ。
かさねちゃんのような班長には到底なれない。
日記風に、毎日の登校場面で物語が進んでいく。
最後だけ、母の育児放棄でおばあちゃんのとこに預けられたリュウセイにかさねちゃんと会いにいく場面。
ラストは、新学期の初日の登校場面で終わる。
読後感は爽やかです。