いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

Re-born

七人の作家の短編を集めた本。
宮下奈�キさんのがあったので読みました。
宮下さんのは『よろこびの歌』、単行本になっている一部です。
以前読んだときの思いが蘇りました。
一番良かったのは、豊島ミホさんの『瞬間、金色』。
自分が今の仕事で何をしたかったのか、もう一度じっくり考えて見たくなりました。

『瞬間、金色』の一説。
夜風に吹かれてゲップをしながら、なんで私こんななんだろう、とちょっと思った。
「生まれてこなきゃよかった」
ナナミの言った言葉をそっと繰り返してみた。これを力強く否定できる日が、私にくるんだろうか、ナナミに来るんだろうか。
首を反らしたら、空に星が光っていた。目に見えない、無数の六等星のことを思った。